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Statement
日本美術について学ぶ中で過去制作された作品を見ると、劇的ではない自然の風景を切り取ったようなものを主題とし、そこに構成や色彩など作者の創意工夫を加え美術作品へと昇華しているものが強く印象に残りました。そこから普遍的な一場面の中にこそ美しさや神秘性が潜んでいるのではないか考えるようになり、観察から着想した物語と自分なりの視点や経験、その時々の感情をと組み合わせた架空の世界を描いていくことを始めました。
現代ではインターネット等で体験せずとも一瞬で沢山の情報を得ることができ、都市化により自然環境が減少していることから、過去の作家たちが見つめたものと同じ感動を得ることは難しくなっていると思います。ですが、私たちの意識の中も自分の目で見ている何気ないものを美しいと感じる価値観は残っているのではないでしょうか。この受け継がれてきた価値観を意識しながら、私が感じた生命たちの美しさをこれからも画面の中に留めていきたいと思っています。
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